ごく一部の人にとって、重宝されていたThumbSense。タッチパッドに指を置いた状態でキーボード操作をするとマウスと同様の操作(左クリック、右クリック、スクロール操作、戻る、進む、など)ができるようになります。
しかし、Thumbsenseは既に公開されてから20年弱。トラックパッドの進化と共に使えない場合が多くなり、OSのバージョンのせいで使えないのかどうかもわからなくなりました。
一時期はMacがメインPCになり、Mac側ではThumbSenseの機能を搭載した「Karabiner-Elements」を愛用していたのですが、仕事でもWindowsに戻ることになり、プライベートもWindowsに戻ったらThumbSenseが使えず、マウスを頑張って使うことになりました。
Thumbsenseを使えるようになればマウスや他の入力デバイスをつかなくてもよくなり、ホームポジションから手の位置をほぼ変える必要がなくなるため一日中PC操作をするような職業の人にとっては操作そのものが楽になります。

こんなポジションで操作ができるようになります。いちいち手をトラックパッド側に寄せなくてもクリック操作や様々な操作ができるようになります。
この手のキーボード操作の変更で有名なAutoHotKeyを使います。AutoHotKeyの細かい使い方については省きますが、このアプリだけだとThumbSenseのような操作はできないため、以下のサイトに既に実装例が紹介されています。
「無変換」キーを押しながら、Fキーを押すとマウスの左クリックのような挙動になります。
参考にしたコードをベースにするとうまく動作しませんでした。一部修正アンド書き換えが必要なようです。
AutoHotKeyはv1.1をダウンロードし、コードも下記を修正しました。
参照先で作成する必要があると案内のある修正前のコード
#include path_to_tsense_folder
#include path_to_tsense_folder\tsense.ahk
; Left Alt key to enable tsense
LAlt::ToggleTsenseMode(1)
LAlt Up::ToggleTsenseMode(0)
; muhenkan(無変換) key to enable tsense
;vk1Dsc07B::ToggleTsenseMode(1)
;vk1Dsc07B Up::ToggleTsenseMode(0)
修正後のコード
#include ファイルを格納したパスを入力\AutoHotkey\UX\tsense-ahk-master
#include ファイルを格納したパスを入力\AutoHotkey\UX\tsense-ahk-master\tsense.ahk
#include ファイルを格納したパスを入力\AutoHotkey\UX\tsense-ahk-master\tsense_conf.ahk
; Left Alt key to enable tsense
;LAlt::ToggleTsenseMode(1)
;LAlt Up::ToggleTsenseMode(0)
; muhenkan(無変換) key to enable tsense
vk1D::ToggleTsenseMode(1)
vk1D Up::ToggleTsenseMode(0)
vkE2::ToggleTsenseMode(1)
vkE2 Up::ToggleTsenseMode(0)
vk1C::LButton
上記のコードに直すことで、自分なりの理想とする動作が実現できました。
無変換キーだけではなく、普段使う機会のないバックスラッシュ「\」キーを押しながらでも動作をするようにすることで片手での操作も可能なようにしました。
あとは、変換キーも使わないので変換器ーでも左クリックという動作をするように追加。
公開されているコード「tsense_conf.ahk」のカスタマイズもしていますが、ここは好みが出てくるので参照サイトを参考にしつつカスタマイズをしてみてください。
これでマウスともおさらばです。やったぜ!