Webアクセシビリティの重要性についてご説明させていただきます。
※当サイトが最も注力したい「Webアクセシビリティ」について、ぜひ多様な方々と共に学びながら充実化させ、普及活動に勤しみたいと考えています。
アクセシビリティとは
「アクセシビリティ(Accessibility)」とは「Access」と「Ability」を掛け合わせた言葉で、「近づきやすさ」「接近可能性」などの度合いを示す言葉である。
アクセスができない、ということは「障害」であり、 努力を怠っていると見做される可能性もある。
別の言葉としてバリアフリー、高齢者対応、障がい者対応などとも言われるが、特定のユーザーのために後付で対応を行う、というのは根本的な設計ができていない可能性がある。
当サイトが説明するのはアクセシビリティをWebに落とし込んだ「Webアクセシビリティ」について説明させていただきます。
Webアクセシビリティとは
”The power of the Web is in its universality. Access by everyone regardless of disability is an essential aspect.”
引用元:https://www.w3.org/WAI/fundamentals/accessibility-intro/
Webの創始者であり、W3Cのディレクターを勤めるTim Beners-Lee氏の言葉です。
Webが本来持つ力とはその普遍性であり、障害の有無にかかわらずアクセスできることがWebの本質のひとつであると語っています。 そしてWebは世界中に存在する様々な”世界観”とアクセスすることができる手法であり、その世界観は結局のところ人が創りだしたものです。 様々なテクノロジーが開発されていく中でも決してその事実が変わることはありません。様々な世界にアクセスできるようにすることそのものがWebを生業とする私の使命であると考えています。 2011年に東日本大震災を経験し、Webが持つ力を感じつつ、その弱さも感じました。 その問題を解決する一つの方法として「Webアクセシビリティを前提とした設計」を重要視していきたいと考えています。
Webアクセシビリティは以下のような思考で設計・デザインを行うとスムーズかと思われます。
- より多くのユーザーが、より多くの場面で、多くの方法で利用すること。
- より多くの環境のサポートをして、より多くのユーザーにリーチできるようにすること。
アクセシビリティに問題がある場合
個人の特性に限らず、状況や環境によってアクセシビリティが損なわれる可能性を考えよう。
デバイスの故障/メガネを忘れた/炎天下の中画面が光の反射で見えない
画面を見ることができない
文字と背景の色差が薄い/文字サイズが小さすぎる/文字が読めない
読むことができない
スピーカーの故障/音が出せる環境にいない/言葉が聞き取れない
音声を聞くことができない
マウス/入力デバイスの故障/センサーの故障/両手が塞がっている/怪我している
操作することができない
状況と環境によって利用が困難になることはいくらでもあるという大前提は忘れてはなりません。
Webサイトはデジタルデータ、テキストデータを取り扱っている以上非常に柔軟に様々な環境や状況でも情報をアクセスすることが可能であるべきです。
現実で初めてどこかにアクセスする場合
場所という障害
・標識(看板)がなかったら?
・エレベーターがなかったら?
手段という障害
・どの電車に乗ればいいかわからない
・数度の乗り継ぎが必要?
時間という障害
・仕事中に行ける?
様々な障害はあるが、当たり前にアクセスできる。
現実でどこかにアクセスする場合
場所という障害
・標識はあるのが当然
・道中にエレベーターがある
手段という障害
・Webサイトで調べれば一本では来れないが乗り継ぎがカンタンにできる
時間という障害
・情報を取得することで価値があると判断が可能であり、就業中でも行くと判断できる
Webだけで簡潔するわけではなく、Webサイトは常に現実と密接な関係にある。
WCAG(ウェブコンテンツアクセシビリティガイドライン)
Webアクセシビリティを学びたいときは偉大なる先人たちから。
Webアクセシビリティについて、私たち制作者が好き勝手に自分自身の論法を展開しているのではなくWebを作り続けているW3C(World Wide Web Consortium)がアクセシビリティについて活動を纏めているWAI(Web Accessibility Initiative)によって策定されています。
WCAG自体はISO/IECによって国際規格にもなり、後継のバージョンが策定されていっています。
デジタル庁:誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を
2021年9月1日、日本のデジタル社会実現の司令塔として発足されたデジタル庁では「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を」と掲げています。
見出しの一つとして、「UX・アクセシビリティ」を掲げています。
現実問題として、未だに日本国内においてはWebアクセシビリティについての普及・認知は遅れている可能性がある中で次第に重要性が問われているのは今もなお、諦めずに「Webアクセシビリティの重要性」を問い続けている国内外の偉大なる先人たちのおかげでもあります。
私も未だに勉強中ですが、共にWebアクセシビリティが当たり前のWebサイトを作っていけるように邁進したいと思います。