JavaScriptを書くときに最初の壁と立ちはだかるもの。それがデータ型であり変数。
JavaScriptでは、プログラム中のデータを一時的に保存し、後で利用するために変数を使用します。変数は、データを保存する「箱」のようなもので、必要に応じてその内容を変更したり、参照したりすることができます。この記事では、JavaScriptの変数の基本的な使い方と、変数名をつけるときのルールについて解説します。
変数の基本的な使い方
JavaScriptで変数を使用する際には、まず変数を宣言する必要があります。変数の宣言には、以下の3つのキーワードが使用されます。
- var: 伝統的な変数宣言方法です。現在は主にレガシーコードで使用され、新しいコードではあまり推奨されません。
- let: ブロックスコープ({}内でのみ有効)の変数を宣言します。`var`よりも安全で、現在最も一般的に使用されます。
- const: 定数を宣言します。値を再代入することができません。
変数の宣言と初期化
変数を宣言するときには、以下のようにします。
let myVariable; // 変数を宣言(初期化なし)
myVariable = 10; // 変数に値を代入
const myConstant = 20; // 宣言と同時に初期化(定数)
変数を宣言すると同時に値を代入することもできます。
let myNumber = 5; // 変数myNumberを宣言し、5を代入
変数の使用
宣言された変数は、後からその値を参照したり、変更したりすることができます。
let score = 100;
console.log(score); // 100を出力
score = 150; // 変数に新しい値を代入
console.log(score); // 150を出力
変数名をつけるときのルール
変数名は、変数を識別するための名前です。JavaScriptで変数名をつける際には、いくつかのルールとベストプラクティスがあります。
半角英数字とアンダースコアを使用
変数名には、半角英字(大文字・小文字区別)、数字、アンダースコア(_)を使用できます。ただし、数字で始めることはできません。
let userName;
let user_age;
let $amount;
予約語を使用しない
JavaScriptには、if
やfor
、function
など、特定の用途に使用される「予約語」が存在します。これらは変数名として使用できません。
// これはエラーになります
let if = 10;
意味のある名前をつける
変数名は、その変数が何を表しているかが分かるような、意味のある名前をつけることが重要です。これにより、コードが読みやすく、保守が容易になります。
let totalPrice = 500; // 良い例:価格の合計を表す
let x = 500; // 悪い例:何を表す変数か分かりにくい
キャメルケースを使用
複数の単語からなる変数名には、キャメルケース(最初の単語は小文字、次の単語の先頭を大文字にする)を使用するのが一般的です。
let firstName = "太郎";
let totalAmount = 1000;
大文字・小文字を区別
JavaScriptでは、変数名の大文字と小文字は区別されます。例えば、myVar
とmyvar
は別の変数として扱われます。
let myVar = 10;
let myvar = 20;
console.log(myVar); // 10を出力
console.log(myvar); // 20を出力
まとめ
JavaScriptの変数は、プログラム内でデータを一時的に保存し、必要に応じてそのデータを操作するために使用されます。変数名を付ける際には、ルールに従い、意味のある名前を選ぶことが重要です。これらの基本を理解しておくことで、より効率的で理解しやすいコードを書くことができるでしょう。