くるりポイ問題から学ぶアクセシビリティの重要性
2019年12月27日、TV番組グットラックの「くるりポイ問題」を観て感じたことは「リテラシーの低い人間はどんなことをするかわからない」ということでしょうか。
くるりポイ、という行為は「食品(生肉、魚など)を乗せているトレーをその場に捨てていく行為」というもので、食品店などで大きな問題となっています。
問題と言いながら前提条件が問題だらけなんですよね。
- そもそもトレーそのものが不必要(かさばる、ゴミになる)
- その場に捨てていったらどうなるのか想像できる知識を持っていない(リテラシーの欠如)
- トレーによるメリットを分析していない
- くるりポイという表現がそもそもわかりにくい。トレー不法投棄とかでいいのでは
- コレ自体を「主婦の時短術」みたいな扱いをしている人間が一定数いる
- これが問題ならあれは問題じゃないのか、の議論のすり替えをしたがる人間が一定数いる
- こんなことをする人間はなにを言っても無駄。どうやっても捨てていく。犯罪を犯す人間はどうやっても犯罪をする。
この番組で最も面白かったのは「トレーがある生肉」と「トレーではなく袋詰した生肉」の2パターンで売りに出したとき、どちらが売れるのかという検証でした。
その結果としては「袋詰した生肉」のほうが圧倒的に売れていました。
なぜトレーである必要があるのかなども考え直すいい機会と言いますか、ポイ捨てという行為そのものは問題だとは思いますが、提供する側が「ゴミを量産している」ということも考え直す良い機会になるのではないでしょうか。
消費者のリテラシーが低いのはこれはこれで問題ですが、それならばそもそもの話、ゴミが出ないような仕組みが必要かと。
トレーをリサイクルする、というのも結構たいへんだったりもするので、大きな問題に、と問題提起するのであればそもそもの「ゴミが出ない流れ」が必要であるとわかった良い特集でした。
とはいえ、そうなるとプラスチックトレーを量産している企業が、、、みたいになってしまいますけどね。
ゴミ、として扱われるプラスチック類。
トレーもストローも、近年では肩身狭いですよね。
アクセシビリティ思考で考えるのであれば、ユーザーの間違いを誘引する要素(多種多様のゴミ箱設置やそもそもゴミ箱を置いとくメリットデメリットの理解)を省いた上で、過剰なまでの梱包は控えるなど、デザインを考える良い機会ですよね。
ただ、これらを無くしてしまった場合の問題も考えないといけないですよね。
トレーによるメリットとして、つぶれにくくなるとか、一定の品質担保とか、ドリップに浸さないようにするためとか。
どうすれば多くの人がいい気持ちになれるのか、ちょっとした思考で解決するのかはやはりアクセシビリティ思考が良いなと思います。